管理栄養士のブログ②「香り、それは、脳の記憶」

ふとした瞬間に、昔の景色がよみがえること、ありませんか。
大切な人がそばにいた時間、どこかへ出かけた季節、胸が少しきゅっとなるような思い出。

雨の匂いで空模様を察したり、潮の香りで夏休みを思い出したり。香水の香りも、その香りで人を思い出したりします。
香りは、言葉よりも先に、記憶と心に触れてくれます。

私たちの感覚の中でも、嗅覚は唯一、感情や記憶をつかさどる脳の領域に直接届く感覚。
だからこそ、香りは“気持ち”に寄り添ってくれるのです。

年齢とともに少しずつ弱まる感覚でもありますが、
日々の暮らしの中で意識して香りを楽しむことで、感性はまた柔らかく育っていきます。
秋は空気が乾燥に向かい、特に香りを取り入れたアロマ保湿なども気になる季節。
たとえば…

朝は、レモンやグレープフルーツのように、すっと息が通る明るい香りで一日をスタート。
夜は、ラベンダーやベルガモットのような心をゆっくりほぐす香りと一緒に深呼吸。
気持ちが沈みがちなときには、
オレンジやネロリが、そっとなぐさめてくれます。

香りは、特別なものでなくても大丈夫。
コーヒーを淹れたときの立ちのぼる香り。
焼き立てのホットケーキの甘さ。
鍋をあけたときの、おでんの湯気。
体がふっと緩む瞬間にも、香りはそっと寄り添っています。

そう、香りは“心の栄養”。
おいしい香りに満たされるのも、やさしいセルフケアのひとつです。
あなたらしい香りを、ひとつ日常に取り入れましょう。
暮れゆく秋の空と一緒に、
心がほどける時間を見つけてみませんか。